立法・法改正

新規立法や法改正に関する記事です。

2015年5月 3日 (日)

平成26年改正会社法施行、上場企業で100社超が監査等委員会設置会社に移行へ

会社法制定以来の初の大改正と行って良い平成26年改正会社法が5月1日から施行されました。

この改正法の内容は多岐にわたりますが、そのうち監査等委員会設置会社へは、上場している企業の中から意向を表明した企業がすでにかなり出ており、日経の報道によると100社を超えることが明らかになりました。

改正会社法1日施行 社外取締役が経営監査、上場100社超移行 :日本経済新聞 2015/4/30 23:35 日本経済新聞 電子版

企業統治(コーポレートガバナンス)の強化を主な目的とした改正会社法が5月1日に施行される。社外取締役が経営を監査する新制度「監査等委員会設置会社」の導入などが特徴で、100社を超す上場企業が新制度に移行する見通しとなった。

(略)

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2015年3月15日 (日)

厚生労働省労働政策審議会、労働基準法等の一部を改正する法律案要綱についておおむね妥当とする答申 答申を踏まえて今国会に労働基準法改正案提出へ

遅れての取り上げですが、今月2日にかねてから取り上げている労働基準法の改正ですが、労働政策審議会から、改正案要綱についてそのままの内容でおおむね妥当と厚生労働大臣に対して答申されました。

「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」の答申 |報道発表資料|厚生労働省

労働条件分科会からの答申においては、巷で大きな話題となっているホワイトカラーエグゼンプションの方ではなく、企画業務型裁量労働制の対象業務の拡大について労働者側委員から反対意見があったことが付記されているところが注目されます。

とにかく答申が出されましたので、当初の予定通りの内容で改正法案が今国会に提出されることになりますが、答申後、本日までの間に、国会の情勢がやや流動的になってきており成立するか、若干微妙になってきました。

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2015年3月 1日 (日)

東証、上場企業に2名以上の独立社外取締役の選任を求めるコーポレートガバナンスコードを6月から施行へ 選任しない場合には理由の説明が求められることに

金融庁と東証がまとめる「コーポレートガバナンス・コード」で、上場規則に複数の社外取締役の設置を求めることが明らかに | Japan Law Expressの続報です。

上記記事を受けて、昨年12月17日に東証からコーポレートガバナンス・コードの基本的な考え方(案)が公表されていますが、当該コードが6月から施行され、上場規則でこのコードの内容を実施しない場合には説明をすることが求められるという形で、上場規則の整備が行われることになり、2月24日にパブリックコメントに付されました。

コーポレートガバナンス・コードの策定に伴う上場制度の整備について

コードの内容は多岐にわたることから、独立社外取締役の点だけ取り上げるのは適当ではなく、他にもさまざまなコーポレートガバナンスに関する内容について、行うべきとされていることが示されており、実施しない場合には説明が求められるという形になっています。

コードのうち、独立社外取締役についての箇所は以下の通りになります。

【原則4-8.独立社外取締役の有効な活用】
独立社外取締役は会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に寄与するように役割・責務を果たすべきであり、上場会社はそのような資質を十分に備えた独立社外取締役を少なくとも2名以上選任すべきである。また、業種・規模・事業特性・機関設計・会社をとりまく環境等を総合的に勘案して、自主的な判断により、少なくとも3分の1以上の独立社外取締役を選任することが必要と考える上場会社は、上記にかかわらず、そのための取組み方針を開示すべきである。

上記だけ読むと、開示するべきは、後段の3分の1以上の独立社外取締役の選任に関する場合に限られそうに読めますが、そもそも全体を拾う規定として以下のようなものがあり、全体の内容について説明をしないといけない立てつけになっています。

【原則3-1.情報開示の充実】
上場会社は、法令に基づく開示を適切に行うことに加え、会社の意思決定の透明性・公正性を確保し、実効的なコーポレートガバナンスを実現するとの観点から、(本コード(原案)の各原則において開示を求めている事項のほか、)以下の事項について開示・公表し、主体的な情報発信を行うべきである。
(ⅰ)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画
(ⅱ)本コード(原案)のそれぞれの原則を踏まえた、コーポレートガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針
(ⅲ)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続
(ⅳ)取締役会が経営陣幹部の選任と取締役・監査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続
(ⅴ)取締役会が上記(ⅳ)を踏まえて経営陣幹部の選任と取締役・監査役候補の指名を行う際の、個々の選任・指名についての説明

上記プレスリリース内に書かれていますが、 “Comply or Explain”(原則を実施するか、実施しない場合にはその理由を説明するか)が、コーポレートガバナンスの規律方法として確立して久しいですが、その段階がさらに進展したということになります。

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2015年2月18日 (水)

厚生労働省、労働政策審議会に対して「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」を諮問

厚生労働省、労働政策審議会「今後の労働時間法制等の在り方について」を建議 | Japan Law Expressの続報です。

「今後の労働時間法制の在り方について」についてにもとづいて、同内容の労働基準法等の改正案がまとまり、労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」が労働政策審議会に諮問されました。

労働政策審議会に対して「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」を諮問しました |報道発表資料|厚生労働省

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2015年2月15日 (日)

厚生労働省、労働政策審議会「今後の労働時間法制等の在り方について」を建議

労働基準法の改正につながる労働時間制度に関する検討が、厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会で行われてきましたが、2月13日、「今後の労働時間法制等の在り方について」を建議しました。

労働政策審議会建議「今後の労働時間法制等の在り方について」を公表します |報道発表資料|厚生労働省

この建議の内容は多岐にわたりますが、非常に重要な点が含まれていますが、現在の国会情勢から行くとこのまま労働基準法の改正につながっていくと思われます。

以下、論理的な整理と実務上の重要ポイントという観点から、「今後の労働時間法制等の在り方について」の内容を取り上げます。

 

月60時間超の時間外労働の割増率を5割以上にすることを中小企業には猶予してきた措置の撤廃

時間外労働の割増率は、時間外労働が月60時間を超えた分については5割以上にすることが法定されていますが、中小企業には猶予されていました。これが撤廃されます。もっとも平成31年度からの実施とされています。

時間外労働に関する監督指導の強化の内容の一部として時間外労働の特別条項の様式化

36協定には特別条項を定める場合が多いと思われますが、この内容について様式化して、指導しやすくすることが打ち出されました。

年次有給休暇について、使用者による時季指定が創設

年休の取得推進のため、使用者による時季指定という計画年休からさらに進んだ仕組みが誕生することになりました。10日以上の年休が付与されるなら、5日を指定しなければならず、労働者が主体的に年休を取得したらその日数分だけ使用者の義務の分が控除されることになるという仕組みとされています。

年次有給休暇だけとするのか、有休にしている他の特別休暇でも控除を認めるのかなどが実務的には関心事項になるように思われます。

フレックスタイム制の清算期間の上限を1カ月から3か月に延長

フレックスタイム制は、使用者の側から見ると、月をまたいで労働時間を寄せるような効果がありますが、この清算期間が短いと管理が大変なだけで実利があまりないというところがありました。このたび、清算期間を3カ月に延長して、合計4カ月の間で労働時間の枠を考えることがでいる仕組みが打ち出されました。

しかし、労働時間の集中を防ぐため、週平均50時間を超えたら、(総労働時間の枠の中でも)時間外と扱うことも打ち出されています。

企画業務型裁量労働制に新しい業務を追加

企画業務型裁量労働制は、個別の営業は入らないということが大原則でしたが、課題解決型提案営業などを含めることが打ち出されました。

ホワイトカラーエグゼンプションとして高度プロフェッショナル制度が創設

労働時間管理、休日深夜労働管理の対象から外す、新しい労働時間の仕組みであり高度プロフェッショナル制度が提言されました。

対象業務は専門業務型裁量労働制の対象業務の一部(金融商品の開発、アナリスト、コンサルタント、研究開発)などが例示されているほか、年収の要件について1075万円という数字が示されています。

 

社会的にはホワイトカラーエグゼンプションが注目されていますが、これは専門業務型裁量労働制の発展形態というくらいの内容が妥当なところで、それよりも適用対象が広く多くの実務対応が必要とされるのは、上記で言及した内容であるように思われます。

建議自体は上記の他にも多様な内容を含んでいますが、特に企業の人事労務実務的に関わりがありそうなのは上記のような点になると思われます。

労働基準法の改正案の内容とその後の省令まで含めて極めて大きな意義を有するものと思われます。

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経済産業省、「産業構造審議会 知的財産分科会営業秘密の保護・活用に関する小委員会」、中間とりまとめを公表 不正競争防止法の改正の方向性を打ち出す

不正競争防止法の改正の方向性については、すでにお伝えしていますが、中間とりまとめの形で内容がまとめられましたので取り上げます。

産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会-「中間とりまとめ」について(METI/経済産業省)

簡単にまとめると以下の通りです。

  1. 営業秘密の不正取得・領得の国外犯処罰規定の新設
  2. 営業秘密の取得及び使用・開示行為について、未遂処罰化
  3. 営業秘密の転得者の処罰規定の新設
  4. 営業秘密侵害品(営業秘密を不正に使用して生産された物品)であることを知って、故意でそれを譲渡・輸出入等する行為を処罰対象化
  5. 罰金刑の引き上げ
  6. 営業秘密侵害罪の非親告罪化
  7. 民事訴訟における被害企業の立証負担の軽減
  8. 営業秘密侵害行為の差止請求権について除斥期間を20年に延長
  9. 営業秘密侵害品について譲渡・輸出入等する行為を差止・損害賠償の対象化

中間とりまとめでは上記の5の罰金刑については、金額までは明記されていませんが、報道では10億円とする方向と報道がされています。また、5の関連で「海外重課」と言及されていますが、海外の企業が行った場合には重く取り扱うことも中間とりまとめで言及されています。利益没収についても規定を置くことが明記されています。

営業秘密というと技術的なものがまず想起され、実際に大きな問題となって金額も巨額の損害賠償となって顕在化しているのは技術情報なのですが、顧客情報等も入ることから、人事労務管理の問題にもなるところです。

問題状況は広いということも再確認したいところです。

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2015年1月11日 (日)

厚生労働省、介護休業の複数回取得を可能とするように育児・介護休業法を改正へ

介護休業は、会社が認めることが法律上義務づけられている内容としては、対象家族一人当たり要介護状態になるごとに通じて93日となっています。

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律

(介護休業期間)

第十五条 介護休業申出をした労働者がその期間中は介護休業をすることができる期間(以下「介護休業期間」という。)は、当該介護休業申出に係る介護休業開始予定日とされた日から介護休業終了予定日とされた日(その日が当該介護休業開始予定日とされた日から起算して九十三日から当該労働者の当該介護休業申出に係る対象家族についての介護休業等日数を差し引いた日数を経過する日より後の日であるときは、当該経過する日。第三項において同じ。)までの間とする。

(略)

このように比較的短めの日数となっているのは、いずれは介護サービスを利用することを想定しており、それまでの間に臨時的に家族が対応するような利用の仕方を前提としているためです。

しかし、実際のところ、家族が介護にあたることが常態化して、仕事との両立が難しくなって介護離職が起きていると指摘される状況になってきたことから、厚生労働省は介護休業を拡大する方向で、育児・介護休業法を改正する検討に入ることになったことが明らかになりました。

介護休業 分割で取りやすく 厚労省、17年にも拡充 :日本経済新聞 2015/1/9 2:06

厚生労働省は会社員が家族を介護するために取る介護休業制度を拡充する。現在は家族1人につき原則1回に限っている休みを、分割して複数回取得できるようにする。仕事と介護を両立しやすい環境を整え、企業の中核となる40~50歳代の人材が親の介護のために離職するのを防ぐ狙いだ。育児・介護休業法を改正し、2017年にも導入する。

(省略)

報道によると、分けて取ることを認めることや雇用管理の観点から2週間以上の日数という制限は設けることが検討されているとのことですが、通算しての日数の上限の拡大を認めないと意味がないと思われることから、83日よりも拡大することになるものと思われます。

介護休業の際は無給とすることが一般的ですが、この場合の賃金の補填として雇用保険から介護休業給付金が支給されますが、積立金があることから当面は雇用保険料率の増加はしなくても済むと見込んでいる模様です。

実際のところ、介護離職を防ぐことを目的にいくつかの先進的な企業では法律上の義務である内容よりも拡大した介護休業期間を認めたり、介護のための短時間勤務なども認めている例が出ています。

もっとも肌感覚ではこういった試みはまだまだ稀有な部類に入ることから、この法改正が働きながら家族の介護を行う労働者を会社が応援する仕組みを整える契機になるかもしれません。

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厚生労働省、ホワイトカラー・エグゼンプションの対象について年収1075万円以上の専門職とする案を労働政策審議会労働条件分科会に提示へ

ホワイトカラー・エグゼンプションについて、労働政策審議会労働条件分科会の会議の期日間における厚生労働省の検討で、年収等の要件について1075万円以上の専門職とする案が固まったことが明らかになりました。

当初は年収1000万円超として検討されていましたが、先に成立した有期雇用の無期転換の例外に合わせて、専門職で年収1075万円とそろえるという考えになった模様です。

 

また、健康維持策についても進展がありました。

厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会、ホワイトカラー・エグゼンプションについて健康維持策の義務付けを議論 | Japan Law Expressにおいて取り上げた通り、健康維持策の導入もセットとされることになっていましたが、この健康維持策については、日経新聞の報道によると、

  1. 年104日の休日取得
  2. 1カ月間の在社時間などの上限
  3. 就業から翌日の始業までに一定時間の休息

のいずれかを労使で選ぶという内容に具体化された模様です。

「労使で選択」と報道では表現されていますが、具体的にどのような手続きを用いるのか、労使協定なのか、労使委員会なのかなど、細かい点はかなりの違いを生みますので、今後の議論にも注意が必要といえましょう。

実際のところ、年収1075万円以上の専門職は、いたとしても管理監督者であることが多く、労働時間規制の対象外であることが多いと思われます。したがって、今回の導入のインパクトは労働時間規制に大きな転換が行われるという一点にあり、今後はどのように拡大していくのかという点にとどまるのだろうと思われます。

これらの内容は、1月16日の労働政策審議会労働条件分科会に示されることになっており、さらに検討が進んでいき通常国会に提出されることになると思われます。

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2014年12月30日 (火)

厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会、ホワイトカラー・エグゼンプションについて健康維持策の義務付けを議論

ホワイトカラー・エグゼンプションについての審議会における議論が進んでおり、通常国会への提出を見据えて、適用に当たっての細部の条件について検討が進んでいます。

12月24日に行われた厚生労働省労働政策審議会労働条件分科会第121回労働政策審議会労働条件分科会において、ホワイトカラー・エグゼンプションについては、健康確保のために義務付ける内容が議論されました。

労働条件分科会審議会資料 |厚生労働省

まだ、議事録が公開されていないため、議論の内容は報道によるしかありませんが、健康維持策の義務付けで合意が得らえたとされています。

報道によると健康維持策としては以下のようなものが上がった模様です。

  1. 労働時間や在社時間の把握義務
  2. 長時間労働が疑われる場合には産業医の面談を受けさせる
  3. 一定日数の休日取得 or 労働時間の上限 or 次の勤務との間に一定時間の休息の確保

1と2は現在の裁量労働制でも必要とされる措置であり、この制度についても裁量労働制とパラレルに捉えていることが伺われます。しかし、ホワイトカラー・エグゼンプションは、深夜、休日の割増賃金も発生しないようになることが前提として議論されていることから、裁量労働制とは異なる中身になることにも注意が必要でしょう。

これまでにあまり見たことがないものとして特徴的なのは3ですが、3つの選択肢からいずれかを採用することを求める方向とされています。

連続労働を抑制する必要がある観点からの歯止めになるものであり、むしろ年単位の変形労働制での仕組みにちかいものがあります。年単位の変形労働時間制では総労働時間の枠がありますし、連続しての長時間労働が続かないように限界がいくつかもうけられていますので、それに近いものがあるといえるでしょう。

また、勤務と勤務の間の休息については、日本法上は新しい発想といえますが、厚生労働省が勤務と勤務の間にどれだけ時間を空けることが法制度上求められているかについて、諸外国の例の研究をしていたことがあったのですが、それがここで活かされてきた感じでもあります。

労働時間自体は把握することを求めることになるため、現在の裁量労働制に寄せられているのと同じ批判が発生するように思われますが、健康維持策の確保自体はこのような内容で議論をまとめ、次の検討課題としては、年収や職種の範囲に移るものとされています。

通常国会に提出するとなると、議論のペースを速めないと国会開会後に提出することになりかねませんが、選挙の結果もあることから、継続審議という事態にはならないで成立にはこぎつけられるようにも思われます。

一旦、不透明になった労働基準法改正ですが、選挙後は一転して加速がかかってきた模様です。

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2014年12月13日 (土)

金融庁と東証が開催している「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」において、コーポレートガバナンス・コード原案が承認される

金融庁と東証がまとめる「コーポレートガバナンス・コード」で、上場規則に複数の社外取締役の設置を求めることが明らかに | Japan Law Expressの続報です。

12月12日に開催された「コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議」において、コーポレートガバナンス・コード原案が承認されました。

大きく分けると5つの原則なのですが、それぞれ細かく分かれているので、全体としてはかなり大分にわたります。

コーポレートガバナンス・コードの策定に関する有識者会議(第8回)議事次第:金融庁

コーポレートガバナンス・コードの基本的な考え方(案)

5つの原則だけ抜き出すと以下の通りになります。

【株主の権利・平等性の確保】
1. 上場会社は、株主の権利が実質的に確保されるよう適切な対応を行うとともに、株主がその権利を適切に行使することができる環境の整備を行うべきである。
また、上場会社は、株主の実質的な平等性を確保すべきである。少数株主や外国人株主については、株主の権利の実質的な確保、権利行使に係る環境や実質的な平等性の確保に課題や懸念が生じやすい面があることから、十分に配慮を行うべきである。

【株主以外のステークホルダーとの適切な協働】
2. 上場会社は、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の創出は、従業員、顧客、取引先、債権者、地域社会をはじめとする様々なステークホルダーによるリソースの提供や貢献の結果であることを十分に認識し、これらのステークホルダーとの適切な協働に努めるべきである。
取締役会・経営陣は、これらのステークホルダーの権利・立場や健全な事業活動倫理を尊重する企業文化・風土の醸成に向けてリーダーシップを発揮すべきである。

【適切な情報開示と透明性の確保】
3. 上場会社は、会社の財政状態・経営成績等の財務情報や、経営戦略・経営課題、リスクやガバナンスに係る情報等の非財務情報について、法令に基づく開示を適切に行うとともに、法令に基づく開示以外の情報提供にも主体的に取り組むべきである。
その際、取締役会は、開示・提供される情報が株主との間で建設的な対話を行う上での基盤となることも踏まえ、そうした情報(とりわけ非財務情報)が、正確で利用者にとって分かりやすく、情報として有用性の高いものとなるようにすべきである。

【取締役会等の責務】
4. 上場会社の取締役会は、株主に対する受託者責任・説明責任を踏まえ、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上を促し、収益力・資本効率等の改善を図るべく、
(1) 企業戦略等の大きな方向性を示すこと
(2) 経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境整備を行うこと
(3) 独立した客観的な立場から、経営陣(執行役及びいわゆる執行役員を含む)・取締役に対する実効性の高い監督を行うこと
をはじめとする役割・責務を適切に果たすべきである。
こうした役割・責務は、監査役会設置会社(その役割・責務の一部は監査役及び監査役会が担うこととなる)、指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社など、いずれの機関設計を採用する場合にも、等しく
適切に果たされるべきである。

【株主との対話】
5. 上場会社は、その持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、株主総会の場以外においても、株主との間で建設的な対話を行うべきである。
経営陣幹部・取締役(社外取締役を含む)は、こうした対話を通じて株主の声に耳を傾け、その関心・懸念に正当な関心を払うとともに、自らの経営方針を株主に分かりやすい形で明確に説明しその理解を得る努力を行い、株主を含むステークホルダーの立場に関するバランスのとれた理解と、そうした理解を踏まえた適切な対応に努めるべきである。

上記のうち、原則4から導かれる細則として、独立取締役については以下のような規律が含まれています。

【原則4-8.独立社外取締役の有効な活用】
独立社外取締役は会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に寄与するように役割・責務を果たすべきであり、上場会社はそのような資質を十分に備えた独立社外取締役を少なくとも2名以上選任すべきである。
また、業種・規模・事業特性・機関設計・会社をとりまく環境等を総合的に勘案して、自主的な判断により、少なくとも3分の1以上の独立社外取締役を選任することが必要と考える上場会社は、上記にかかわらず、そのための取組み方針を開示すべきである。

上記のように5つの原則自体は結構抽象的ですが、細目となると上記の独立取締役についての規律のように結構具体的であることから、かなり具体的にガバナンス強化を求めるものといえそうです。

報道によると東証は上場規則として、6月1日から適用する方針とされています。

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